学生の頃に、とある大学の商学部に在籍していました。ビジネスのこと、経済のこと、法律のこと等がとても「面白い」と感じ、楽しく学んでいました。社会人になってからも、重めの経済書や、海外の論文なんかを楽しみながら読んでいます(変わっていますね (^^; 、奥さんからもそう言われます)

そんな私の一つの夢は、今は幼い娘たちが社会人になるような頃に、私が大好きな商学/経済学の魅力をちょっとだけ感じてもらうことです。まあ、たぶん、その夢は叶わないとも感じていますが(笑) お友達とのおしゃべり、彼氏君とのデート、楽しい映画や好きな音楽、そんな中に「経済」が入るイメージが持てないですね。

でも、そんな夢に向けて、今の世の中で起こっている商学や経済学に関係することを、未来の娘たちに語るような感じで説明していこうと思います。難しい言葉はなるべく使わず、そして、「へぇ~、ちょっと面白いかも」なんて思ってくれるような内容になるように、お父さん頑張っていきますね。

 

前置きが長くなりました。では、今回の話を始めますね。
積水ハウスの決算資料から読み解く最新販売単価 」についてです。

目次

 

・はじめに

・平均単価が4500万円超え?

・3000万円未満で購入された方の割合は?

・利益率はどのくらい?

・おわりに

はじめに

決算資料って、少しとっつきにくいですよね。でも、読んでみると意外に楽しかったり、役に立ったりすることがあります。今回はその例として、積水ハウスさんの最新決算資料を一緒に見ていくこととさせてください。

 

 

以前、積水ハウスさんの中期戦略をご紹介しました。

 

その資料の中で販売単価の目標が書かれていることをご紹介しましたが、今回はその目標に向けた進捗として、最新の販売単価や単価分布などを公開してくれています。

 

 

こういった情報って、実は投資家の皆様のみでなく、家の購入を考えている方も、知りたいと感じる情報ですよね。なので、今回は投資家の皆様ではなく、これから家を建てる方が知るとちょっと楽しくなるような決算関連情報を紐解いて見ました♫

 

(今回の資料は202299日に開催された積水ハウスグループ中期経営戦略説明会の資料抜粋です。画像出典元:積水ハウスサイト)

平均単価が4500万円超え?

 

こちらのスライド下部のグラフに示されている通り、2022年第二四半期では一棟単価の平均が4542万円でした。2016年の平均価格は3729万円でしたので、ここ5年ほどで一棟単価が約800万円強上がっていることが分かります。

 

 

(平均で800万円も上がっているので、YouTubeやブログなどで広がっている数年前の価格情報がほぼ参考にならないことも分かりますね

3000万円未満で購入された方の割合は?わずか6%のみ

上のスライドに記載がありますが、2022年第2四半期時点で、3000万円未満の受注はわずか6%だったことが分かります。

 

2020年だと同じ金額の割合が17%ですので、ここ2年で状況がガラッと変わっていることが分かります。

販売単価上昇の一つの要因は「高付加価値提案」の増加による金額アップです。

 

 

広いLDKを実現するファミリースイートが63%、住まいの空気をきれいに保つSMART-ECSが83%、ZEHが91%、といったように金額アップを実現できる提案が多く採用されていることが分かりますね。

 

 

高付加価値の提案が採用されているということは、利益率も高まっているように感じますが、実はそうではありません⇨

利益率って、どのくらい?

こちらの資料の通り、資材価格高騰の影響を受け年間で190億円のコストアップになる見込みが紹介されていました。

 

 

そして、その影響もあり、売上総利益率は昨年第2四半期の26.7%を下回り、25.4%での着地となっていました。

 

 

現時点では資源価格高騰影響の多くを、お客様には転嫁せずに、自社努力でカバーしている状態が見えてきました。最近値上げしているので、この状態は近い将来緩和されるとは思いますが

おわりに

ちなみに、売上は順調に伸びています。

(普通の決算分析は、まずここから始めるものですが、最近家を購入したので販売単価ばかり気になってしまいました(笑))

 

 

どこか一つでも、参考になっていたり「決算資料って、意外に楽しいね」なんて感じて下さっていましたら幸いです。

 

今回もありがとうございました!

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