学生の頃に、とある大学の商学部に在籍していました。ビジネスのこと、経済のこと、法律のこと等がとても「面白い」と感じ、楽しく学んでいました。社会人になってからも、重めの経済書や、海外の論文なんかを楽しみながら読んでいます(変わっていますね (^^; 、奥さんからもそう言われます)
そんな私の一つの夢は、今は幼い娘たちが社会人になるような頃に、私が大好きな商学/経済学の魅力をちょっとだけ感じてもらうことです。まあ、たぶん、その夢は叶わないとも感じていますが(笑) お友達とのおしゃべり、彼氏君とのデート、楽しい映画や好きな音楽、そんな中に「経済」が入るイメージが持てないですね。
でも、そんな夢に向けて、今の世の中で起こっている商学や経済学に関係することを、未来の娘たちに語るような感じで説明していこうと思います。難しい言葉はなるべく使わず、そして、「へぇ~、ちょっと面白いかも」なんて思ってくれるような内容になるように、お父さん頑張っていきますね。
前置きが長くなりました。では、今回の話を始めますね。
「FOMC議事録って意外に面白い 」についてです。
目次
・はじめに
・FOMC最新議事録 ( 2021年12月14〜15日)
・脱線と雑談 : 利上げ・金融引き締めが起こるとどうなる?
・おわりに
はじめに
アメリカではインフレが加速しているため、今後の金融政策がどのようになるか(利上げや金融緩和の縮小や、金融引き締めなど)、世界中の投資家やアナリストの皆様が注目していました。アメリカでは年に8回金融政策を決定する会合(FOMC:Federal Open Market Committee)が開催されるのですが、直近では2021/12/14-15に開催されました。今回は2022/1/5に公開された議事録詳細を一緒に見ていきたいと思います。ちょっとマニアックですが、この議事録が世界の株式市場を揺らしたように、結構インパクトがある詳細資料なんです。
FOMCに関する説明などは、以前の特集もご参照ください。
FOMC最新議事録 (2021/12/14-15)
FOMCは、こちらのような詳細な議事録がしっかりと公開されています。
(画像出典元:FRB)
https://www.federalreserve.gov/monetarypolicy/fomcminutes20211215.htm
経済が順調に回復していて、雇用も復活傾向にあること、そして急速なインフレへの対応を検討されていることなどが示されています。(細かな経済指標や根拠資料なども示されていて、長文ですがとても参考になる情報です。)
上記はアナリストなどの皆様の想定通りであったのですが、以下はちょっとしたサプライズでした。
・FRBのバランスシートを縮小させる速度は、前回よりも速くなる可能性がある
・バランスシートの縮小の適切なタイミングは、利上げ開始時期に近い可能性が高い
・利上げの開始時期を早く・ペースを速くする可能性がある
思ったよりも真剣にバランスシートの縮小が議論されていて、投資家やアナリストの皆さんは「FRBが本気でインフレ対応をしようとしている!」と感じた議事録となっていました。なので、議事録公開直後にあらゆる資産(株式・債権など)が売られる状況となりました。
(最近のニュースで「タカ派」といった表現をよく聞きましたね。タカ派は英語でHawk、金融引き締め/利上げ政策寄りで、逆のハト派は英語でdove、金融緩和/利下げ政策寄りを意味しています。今回金融縮小が意外に真剣に話されていたので、「思っていたよりタカ派だぞ!」となっていました。)
脱線と雑談:利上げ・金融引き締めが起こるとどうなる?
ここからは完全に雑談です。そして、厳密なことは少し置いておいてざっくりと書いていきますね。
・利上げ・金融引き締めが起こるとどうなる?
どちらも、経済が加熱し過ぎてインフレが加速し過ぎないように、経済を少し冷ます対応です。今回のFRB議事録で、その傾向が少し見えたこと、そしてそのスタンスが想定よりも強めに映ったため、多くの人が慌ててしまいました。
ただ、今はCOVID-19への特別な措置として、政策金利を「0」とし、お金を市場にドンドン供給している状態でしたので、平常運航に戻すことが目指されていると捉えると分かりやすいと感じています。テーパリング・金融緩和縮小という言葉をよく聞きますが、これは「緩和を弱める」ということですので、まだまだ緩和的な政策なんです。
利上げを行い、緩和をやめた上で今まで緩和のために増やしてきたバランスシートを減らしていく、つまり「平常運航に戻す」と、いったい何が起こるのか?
「普通のこと」が戻ってきます。例えば、今までは業績が厳しい企業でも低い利率で債務を抱える/借り換えることもできましたが、これからは徐々に支払わなくてはならない金利も高くなりますし、市場に出回るお金も普通に戻って行くため、業績が厳しければ普通に「借りにくく」なっていきます。
ちょっとテクニカルな影響としては、利率は企業の将来価値の計算にも使用されているため、利率が上がるとその価値が少し下がってしまいます。(将来得られる価値を、現在価値に換算するのですが、その際に利率が使用されます。)今はあまり利益を得られていないけれど将来価値が高まる可能性のある企業が多く属しているNASDAQの指数が大きく下落したことは、このテクニカル面での計算が変わってくると「今の株価を肯定できるほど価値のある企業ではない」といったことが投資方の皆様と頭に浮かんでしまったため、といった見方もあります。
2022年はインフレ、それへの金融政策をしっかりとみていくことが、より大切な年になりそうですね。
おわりに
かなりマニアックな内容になってしまいましたが、FRBやFOMCの詳細情報って、経済を見る上でとても重要ですし、意外に楽しかったりするんです。たまにご紹介させてください♪
今回もありがとうございました。
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